浦田医院

H24年4月天衣無縫

=第177号 平成24年4月=

不整脈(脈の乱れ)について

心臓は生きている限りほぼ規則正しく収縮と弛緩を繰り返し、体の中の血液を循環させている『ポンプ』です。即ち心臓が止まると人は死に至ります。(稀に心臓が動いていても脳の機能が失われていると脳死とされ死亡と判定される事があります。)この心臓の動きが手や足あるいは肘、わきの下や股間部で脈として触れることが出来ます。

しかし、時に心臓は不規則に動いて、脈が乱れてくることがあり、脈の乱れは原因により治療が必要な場合が出てきます。脈の乱れは心電図(特に24時間心電図)により診断されます。

A.頻脈性不整脈(脈が速く打つ)

1.洞性頻脈

脈が規則正しくても1分間に100以上となる場合を言います。精神的な緊張、運動の他、発熱、中等量以上の出血、心不全や甲状腺機能亢進症のような病気でも起こり、原因に応じた治療が必要となります。

2.期外収縮

心臓が予定よりも早く興奮してしまい脈の乱れにつながる事を言います。早く興奮が起こる部位により上室性期外収縮と心室性期外収縮がありますが、24時間心電図を取りますと前者は健常な人でもよく見られ、特に70才以上の人では約90%に認められます。また後者も健常者の約30%に認められます。従って心臓のくしゃみのようだとも言われます。精神的な緊張、アルコール・たばこ・不眠・疲れが引き金となりやすいと言われています。回数が多い場合や動悸を自覚する場合また心電図で3連発以上の場合は薬でコントロールします。

3.心房細動

絶対性不整脈とも呼ばれ,脈が全く不規則になる不整脈です。年令と共に頻度が増し、60才以上の人の2~4%に認められます。

心房細動があるとまず心臓の収縮機能が低下する心不全に陥りやすくなります。また、心臓内(特に左心房)に血栓が出来やすく出来た血栓は脳に運ばれやすい為、脳梗塞(心源性脳塞栓)の原因となります。心房細動のある人はない人に比べ脳梗塞の合併する割合が5倍となります。心房細動は発作性に一時的に起こる場合と慢性的に持続する場合がありますが、発作性の場合は薬や電気ショックによる除細動を行います。慢性になると心不全や頻脈をコントロールする必要があり、また血栓が出来るのを予防する為、抗凝固薬(ワーファリン、プラザキサ)による治療が必要となります。  

近年、心臓内にカテーテルを入れ、心房細動の発生部位を同定して焼灼し、根治的に心房細動を除く治療法(カテーテルアブレーション)が普及してきています。

4.心房粗動

心房細動ほど頻度は高くありません。心房は細動と同じ様に1分に200~400回と早く打ちますが規則正しく、その一部が一定の割合で心臓の収縮につながってくる不整脈です。

心臓カテーテルを使ったペーシングや抗不整脈薬で治療します。

また心房細動と異なり血栓は出来ませんので抗凝固薬は必要ありません。

=以下次号=

平成24年3月 浦田 誓夫

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H24年3月天衣無縫

=第176号 平成24年3月=

脳卒中について ~平成24年2月号の続き~

2.脳出血

脳卒中の約20%を占め、主に高血圧が原因ですが他に種々の脳の血管の病気でも起こります。

脳出血の起こる部位は脳動脈の先端に近い細い動脈の動脈硬化を基盤として血管が破れ出血します。

また被殻・視床・橋・小脳といった脳の特定の部位に起こり易く、片麻痺・視神経障害・めまい・意識障害などが急速に起こってきます。

脳出血の診断はMRIより頭部CTが優先されます。

3.くも膜下出血

脳卒中の10%を占め脳動脈瘤や脳の血管奇型が破れてくも膜下腔という脳全体を取り巻くスペースに出血を起こしてきます。

これまで経験した事のない激烈な頭痛が起こり、意識障害が急速に進行して行きます。

疑ったらすぐに頭部CTで診断可能で直ちに手術が必要となります。

4.脳卒中の予防あるいは脳卒中後の慢性期の治療

危険因子である、高血圧・脂質異常症・糖尿病 あるいは慢性腎臓病・高尿酸血症の治療(食事・運動・薬)をぜひ行ってできるだけ予防しましょう。  

また脳卒中発症後に再発を防ぐ為にさらに徹底して上記の治療を行いましょう。

平成24年2月 浦田 誓夫

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めまい・立ちくらみ 春先になると『めまいや立ちくらみ』を経験する人が増えてきます。

この時期、日中の暖かさに血管が開き血圧が下がり低血圧気味になります。

脳への血液が十分に供給できなくなり、脳貧血となり、そのため頭がクラクラしたり、目が回る感じがして立っていられなくなります。

また、冬から春にかけて、朝晩と日中の気温が異なる為、この気温の変化の影響で自律神経も不安定になり、体調を崩しやすくなります。

立ちくらみの対処法

立ちくらみがした時は、体を横にして様子を見ます。

心臓と脳を同じ高さにすると、脳へ血液が流れやすくなります。

予防するには?

過労や睡眠不足もめまいの誘引となります。めまいを防ぐには、ストレスをため込まないように心がけ、睡眠を十分とって疲れをため込まないようにしましょう。

ウォーキングなどの適度な運動は血行や代謝をよくしますので、積極的に行いましょう。

参考文献 健康情報jp

文責   野口 佐代子

H24年2月天衣無縫

=第175号 平成24年2月=

脳卒中について

脳卒中は脳の血管の一部がつまり、血液循環が低下したり、血管が破れて出血して起こる脳の障害の事で脳血管障害とも呼ばれています。

脳卒中は大きく、脳梗塞、脳出血、くも膜下出血の3つの病気からなっています。

脳卒中は日本人の死因の癌、心臓病に次いで3番目を占める重大な病気です。

1.脳梗塞

脳卒中の約70%を占め、脂質異常症(高コレステロール血症や高中性脂肪血症)、糖尿病や高血圧症などによる動脈硬化症あるいは心臓疾患(特に心房細動、狭心症、心筋梗塞)が危険因子です。

a)脳血栓症

脳卒中の約50%を占め脳の動脈硬化や狭窄が原因で血栓ができ、脳の血管が詰まって発症します。血栓が出来る場所により2つに分かれます。

1)アテローム血栓性脳梗塞

脳の大きな動脈の分岐部に血栓が出来やすく、脳の血液循環が大きく低下しますので、意識障害、片麻痺、失語(ろれつがまわらない)、失行(動きがぎこちない)、失認(見える物が判断できない)などの重大な症状が出やすくなります。

2)ラクナー梗塞

脳の細い血管の末梢に血栓が出来て詰まり、大きくても 1.5cmまでの梗塞が出来て、場合により全く症状の出な い事もありますが、この梗塞がたくさん出来ると認知症に なる事があります。

3)血行力学的脳梗塞

脱水や心臓の機能低下など、元々動脈硬化の為狭くなって 血液循環が低下している所に血栓が出来て起こります。

b)脳塞栓

脳卒中の約20%を占め、心臓や脳の外の血管で出来た血栓が剥がれ、脳の動脈に運ばれて脳の血管が詰まって起こります。

1)心原性脳塞栓

心臓病特に心房細動や弁膜症があると心臓に血栓が出来 易くなります。脳梗塞の症状は脳血栓の症状が突発的に起 こり速やかに進行することです。脳血栓症の場合は発症し た後は緩やかに、あるいは段階的に症状が加わっていくこ とが多いです。

2)動脈源性脳塞栓

最近発見され易く増加しつつある原因で、脳の外の大きな 血管、特に頚動脈の動脈硬化に伴う血栓が剥がれ脳の動脈 に詰まって起こります。頚動脈エコーで診断が可能となっ てきました。

c)一過性脳虚血

脳血栓の様な症状が一時的に起こり、24時間以内に自然に完全によくなる場合を言いますが、脳血栓や脳梗塞の起こる前兆として注意が必要です。

d)脳梗塞の急性期の診断と治療

発症後2~3時間以内では、頭部のCTでは診断が困難で頭部MRIが早期梗塞等の診断が可能です。

発症後3時間以内であれば、現在t-PAと言う血栓溶解薬を使って血栓を溶かし、症状を劇的に良くする事が原則可能となっていますが、指定の病院に発症後1時間以内に到着出来る様、熊本県でも連携ネットワークが出来上がりつつあります。

=以下 次号=

平成24年1月 浦田 誓夫

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冬は怖いヒートショック ~冬の浴室とトイレは要注意!!~

※ヒートショックとは?

暖房の効いた部屋から、寒い脱衣所で服を脱ぎ、熱いお風呂に入る時に起こる血圧の乱高下や脈拍が急激に変化する事で、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞等のヒートショックが起こります。

一年間に推定一万人以上が亡くなると言われています。

※ヒートショックを起こしやすい人

*65歳以上の高齢者  

*高血圧・糖尿病・動脈硬化の持病がある

*お風呂・洗面所脱衣所・トイレが寒い家

*肥満気味

*一番風呂に入る事が多い

*熱めのお風呂を好む

*お風呂は首までお湯に浸かる

※ヒートショックの予防と対策方

*洗面脱衣所・トイレに暖房器具を置いて、部屋ごとの温度差を少なくする

*入浴前に、浴室をシャワーで温めておく

*浴槽のふたは開けておき、床はマット等を敷く

*お風呂の温度は38度~40度のぬるめにする

*いきなり熱いお湯に入らない

*食後すぐや空腹時にお風呂に入らない

*肩までつからず、体の負担が少ない半身浴にする

*ヒートショックを起こしやすい人は、気温が高い明るいうちにお風呂に入る

*ヒートショックを起こしやすい人が入浴中は家族が声を掛けたりする 高齢者が自宅で亡くなる原因の4分の1をヒートショックが占めている、とも言われています。

家族を守る為にも、家で出来るヒートショック対策予防を 始めてみませんか?

参考文献 マルナカ設備H.Pより

文 責   野口 佐代子

H24年1月号 おしゃべり通信

冬の乾燥と予防対策

寒さも本格的になる1月~2月の時期、冷たい北風が吹く季節になり体がムズムズして背中やお腹のあたりがかゆくなったりしませんか?

乾燥した空気の中では風邪やインフルエンザウイルスに感染する原因にもなっています。

1.乾燥からのかゆみ  空気が乾燥し寒さのために、皮膚の血行が悪くなり皮脂の分泌が少なくなります。

また、部屋の中でも暖房器具を使うため肌は常に乾燥の環境の中にさらされています。

「水分」と「油分」のバランスがとれ、外部からの異物が侵入するのを防ぐバリア機能が乾燥で失われてしまうと、カサカサしてかゆみとなっていきます。

《かゆみ予防対策》

・部屋は適度な温度と湿度を保ちましょう  暖房器具の影響で部屋は常に乾燥気味になりますので、加湿を心がけましょう

・寒くなると、ゆっくりお風呂に入って温まりたいところですが、熱いお湯に入ると皮脂が取れやすくなってしまいます。また、肌を洗う時は石鹸やタオルを使って“ゴシゴシ”洗うのではなく、泡を上手に使って撫でるように洗いましょう。

2.ウイルス対策 乾燥すると、喉や鼻の粘膜が傷みやすくなり、そこから病原体が体内に侵入し、感染が起こります。通常の呼吸は「鼻呼吸」を行ってますが、鼻が詰まっていたり鼻呼吸が苦手な方は口からも呼吸してしまいます。「口呼吸」すると直接乾いた空気が喉に入り乾かしてしまいます。

《予防対策》

・マスクを使用する事によって、自分の呼吸が加湿の役目をしてくれます。乾燥しないように気をつけましょう。

・手洗い、うがいも対策の1つです。接触による感染予防、喉についたウイルスを洗い流し、乾燥を防いでくれます。

参考文献:アイチケット広場記事より

文責:松山弥生

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発熱したお子さんを見守るポイント インフルエンザにかかり、自宅で療養する時はお子さんを一人にせず、次のような症状に気を付けて定期的に状態を見守る様にしましょう

●意識障害

視線が合わない。呼びかけに答えない

●呼吸困難

呼吸がはやくて、息苦しそう

●脱水症状

水分がとれず、おしっこが出ない

※こんな症状を認めたら医療機関を受診しましょう

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☆みゆき苑からのお知らせ☆ ヨガ教室

場所:みゆき苑 1階コミュニティースペース

日時:15時~概ね1時間 毎週水曜日

服装:動きやすい服装

参加費:900円(みゆき苑使用料込み)

気分転換や・体を動かしたいという方は気軽に始めてみませんか?

お申し込みは みゆき苑 74-2466 までどうぞ

H24年1月天衣無縫

=第174号 平成24年1月=

新年明けまして おめでとうございます

昨年は国の内外を問わず自然の大災害が起こり、政治や経済も低迷し不安定な社会情勢が続きました。

とりわけ日本は3月の東日本大震災及びそれに伴う福島第一原発事故が起こり、多数の方々が亡くなられ、また復旧・復興は端緒についたばかりの状態です。

復旧・復興には長い年月を要し、また土壌や食料の放射線汚染、莫大な廃棄物の処理や電力の減少など影響は全国に広がっており、とりわけ原発事故は収束まで30~50年にも及ぶと報道され、これまでの災害とは次元の異なる様相を呈しています。

これらの出来事で人は自然から生まれ、自然と共に生き、自然に還っていくものだと改めて感じました。

長い道のりではありますが、新年にあたり心を新たにして苦しい時こそ一人一人が最善を尽くして、良く生き良き社会を造って行きたいものだと思います。

また本年の4月から医療や介護保険制度が同時に改訂される予定ですが、現在の所未だに定まっておりません。

より公正でより良い制度になる事を願っています。

本年もよろしくお願いいたします。

如春会 浦田医院院長 浦田 誓夫

大腸の主な病気について ~平成23年12月号の続き~

2.大腸の特別な炎症

小腸・大腸を含めて、ウイルス(ロタウイルスやノロウイルスなど)や細菌性(大腸菌・サルモネラ菌、赤痢菌など)の腸炎が殆どですが、中に感染以外の原因で起こる腸炎を述べます。

≪A.潰瘍性大腸炎≫

若年者と高齢者に二極化して発症し、大腸に対する何らかのアレルギー性炎症(自己免疫疾患)で発症すると考えられていますが、未だに原因が不明で難病に指定されています。

10万人に約2人が罹り、直腸に最も起こり易く次第に炎症は直腸から胃に向かって大腸に拡大していき、潰瘍やポリープを伴う炎症が起きます。

また、大腸癌の合併が多く継続的な検査と抗炎症薬、ステロイド薬や免疫抑制薬による治療が必要です。

≪B.クローン病≫

潰瘍性大腸炎と同様に大腸に対する自己免疫(自分の体の一部なのに異物と見なしてアレルギー反応を起こす)疾患と考えられています。

若年の人に多く発症し、約10万人に1人の方が罹ります。

そして、潰瘍性大腸炎とともにクローン病も次第に増加する傾向にあります。

クローン病はこの病気を発見したCrohn医師の名前を冠した病名ですが、主に盲腸に炎症による肉芽腫という腫瘤が出来てきます。肉芽腫は大腸の壁深くできるので大腸が破れやすく、手術がしばしば必要になります。

またこの肉芽腫は大腸のみならず、胃や十二指腸などの他の消化管にも発症する場合があり、治療も日本ではまず栄養療法(大腸に負荷をかけない低残渣の食物)が主で、免疫抑制薬を追加的に使用する必要があります。

最近、潰瘍性大腸炎とともにクローン病も有用な免疫抑制薬が開発され、少しずつ治療が向上しつつあります。

≪C.虚血性腸炎≫

突然起こる血便で最も多い病気です。

中年~高年の女性に比較的多いですが、男性にも起こります。

原因は大腸の血液循環が低下する為に血管が破れ出血をおこしてきますので動脈硬化それと関連する糖尿病・高血圧・心臓病・腎臓病や以前に腹部の手術を受けた人に多く起こり、またそれに加えて便秘や下痢など大腸の粘膜に腹圧がかかったり炎症を起こしてくる場合に起こります。

出血は多くは大腸の肛門よりに発生しますので便に血液が混じったり血液そのものが肛門から出てきてどきっとしますが、多くは1~2週間の輸液や大腸の安静で 血液循環を保てば軽快していきます。約10%の人に再発します。

平成23年12月 浦田 誓夫

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お酒との上手な付き合い方

年末・年始はお酒を飲む機会が多くなる時期です。

『お酒との上手な付き合い方』を知り楽しくお酒を飲みましょう!!

かしこいお酒の飲み方

◎食べながら飲む   胃の粘膜の上に食物が層を作るので胃を荒らさずに済み、アルコールの吸収を抑えます。

◎おつまみをひと工夫   アルコールによってミネラルも失われやすくなるので高たんぱく質でミネラルが豊富な食品を摂りましょう。塩分の多い食品は避けましょう。

※アルコール自体はカロリーが高いので、乳製品等の組み合   わせによっては要注意!!

◎二日酔いになってしまったら・・・

●アルコールの排出

・水分を多めに摂り汗や尿を多く出す。(ミネラル補充の為にもスポーツドリンクがお勧め)

・ぬるめの烏龍茶や紅茶で発汗を促す。

●飲食後の低血糖状態を改善

・お粥やお茶漬けなどの油分のない炭水化物を取る。

・羊羹やチョコレートを一切れ食べる。  

肝臓は『沈黙の臓器』と呼ばれ症状が現れにくいという特徴があります。自覚症状がないまま病気が進行していることが多くあり、気付いた時には重症になっていることも・・・ お酒の飲みすぎが気になる方は一度健康診断を受けてみましょう。

参考文献 健康情報.jp

文 責  野口 佐代子

H23年12月号 おしゃべり通信

冬の低温やけど!

寒さが厳しい冬に欠かせない暖房グッズ。簡単に温まる事が出来る優れものですが、近年、これらのグッズで「低温やけど」になる方も増えてきています。

改めて使い方や注意事項をよく知り、家族で正しく使い冬を快適に過ごしましょう

《使い捨てカイロ》

貼るタイプの使い捨てカイロは、必ず衣類の上に貼り、同じ箇所に長時間当てないこと。また、貼ったまま眠らないように注意しましょう

《湯たんぽ・あんか・電気あんか》

湯たんぽ等は、厚手のタオルや専用のカバーなどに包んでいても、低温やけどを起こしてしまう事があります。就寝前に早めに布団に入れて温めておき、就寝時には、身体からずらすか布団から出すようにしましょう。また足を押しつけるように乗せたりすると、その部分が圧迫されて血流が悪くなりやけどの進行が早まってしまう可能性がありますので、注意しましょう。

《電気こたつ・ホットカーペット》

冬場は、肌が乾燥する要因が多く水分量も減ってかえって水分不足になりやすくなります。気づかないうちに、脱水症状になっている事もありますのでこたつに入ったまま眠らないよう、またホットカーペットの上で眠らないように注意しましょう

※見た目は異常がないように見えたり、あまり痛みを感じなくても、皮膚の深い所でやけどを起こしている可能性があります。何かおかしいと感じたら必ず早めに医療機関を受診しましょう

他にはこんなものでも・・・ パソコン・ACアダプターなど、使用によって熱を発生するものよる《低温やけど》も報告されています。

「その程度の温度で?」「たいしたことない」と思いがちですが、少しの時間なら問題ない程度の熱さでも、長時間皮膚に接触している事で起こってしまいます。皆さんも気をつけましょう。

参考文献:ティーペック健康ニュースより

文責:松山弥生

H23年11月号 おしゃべり通信

「予防接種で命を守る」 ~インフルエンザ治療に大切な事!~

予防接種は感染症から命を守る重要なものです。

抗生剤や抗ウイルス剤でいろいろな感染症に対する治療ができるようになっていますが、一方で薬の効かない病原体が増えています。予防接種をする事でその感染症に罹らないか罹っても軽くすませる事ができるようになります。

多くの感染症は人から人へうつります。予防接種する事は、個々の命を守る事になるだけでなく、家族や周囲の人の命を守る事につながっているのです。

個人を守り集団を守る。 この2点が予防接種を行う大切な意義なのです。

インフルエンザは、すでに治療できる小児や高齢者が入院する程度の疾患という誤解が広がって「重い疾患」という認識が薄れてきているようです。しかし実際は、日本の経済的豊かさに支えられた早期診断、早期治療により軽い病気に見えているだけなのです。

予防には、ワクチン接種が最も重要である事にかわりありません。

参考文献 ・琉球新報:海邦病院 冨名腰義裕氏 ・別冊メディカル朝日 2011/12シーズンに向けて求められるインフルエンザ治療: 神奈川県警友会 けいゆう病院小児科 慶応義塾大学医学部 客員教授 菅谷憲夫氏

文責:松山弥生

 

ロタウイルスワクチン任意接種が開始

冬季に流行し、乳幼児が激しい嘔吐や水のような下痢に苦しむ「ロタウイルス胃腸炎」。幼児は一週間近く下痢や嘔吐が続くことが多く、幼小児では症状が重く長引き、まれに脳症やけいれんなどの合併症が起こる事もあります。その予防を目的とする経口生ワクチンの予防接種が始まります。 ロタリックス・ロタテックの2種類の製品があります。

ロタリックスのご紹介 “口から飲む”タイプの生ワクチンです

●接種回数・・・2回接種

●接種時期・・・生後6週~24週まで  1回目接種から4週間以上あけてください

【ご注意】 初回接種は、20週までに済ませましょう 詳細につきましては、随時お伝えしていきます。

www.know-vpd.jp(KNOW☆VPD)

H23年10月号 おしゃべり通信

笑って暮らそう 免疫力アップ!

10月に入り、インフルエンザの予防接種も始まりました。

冬の時期を元気に過ごせるよう、免疫力アップを行っていきましょう。

免疫を支えるものの1つに「こころ」があります。

ストレスを感じ溜め込んでしまうと免疫は低下します。みんなで一緒に笑って免疫力を上げてみませんか?

生活の中で、いつも叱られて小言ばかり言われていると大人も子供もストレスがかかってしまいます。

いつもニコニコして暮らす事が出来れば自然と免疫力も上がってきます。

実験では、腹の底から笑わなくても、顔の表情を笑ったようにするだけでも、表情筋が脳を刺激して免疫力が上がる事が分かっています。

〈楽しかった事を思い出してみたり〉、〈南国の島でゆったり過ごしている〉・・・などイメージトレーニングも有効です。

『病は気から』という言葉は、まさにこの事ですね。

毎日忙しく時間に追われて、知らず知らずのうちに眉間にシワが寄りムスッとした顔で1日を過ごしていた経験ありませんか?

ちょっとした時間などに、鏡の前で笑顔を作ってみたり、子供とも一緒に好きな番組を見たり、お菓子を一緒に食べて笑顔になったりと、いろんな所で笑いや笑顔を溢れさせてみましょう。

心をリラックスさせ、自分も周りも元気に過ごすことができるでしょう。

参考文献:月刊クーヨン人間総合科学大学教授 藤田紘一郎氏

文責:松山 弥生

 

《病気をはね返す暮らし方》

①規則正しいリズムのある暮らし  昼間活動し、夜休むという生活リズムが免疫力を保つには重要です。

リズムが乱れると、免疫力は 低下してしまいます

②自然に触れる暮らし  自然に触れる事で、免疫力を高めます

③腸によい食事と水分を摂る暮らし  胃で消化された食べ物から栄養を吸収する腸は、免疫力と強く 関わりをもつ臓器です。繊維質の食 物は腸の働きを高めてくれ ます。よい水とあわせて、腸によい食事を

H23年9月号 おしゃべり通信

《新しい子宮頸がんワクチン》

今、子宮頸がんワクチンサーバリックスの接種が行われていますが、9月15日より 新しいワクチン「ガーダシルワクチン」が接種開始になります。

ガーダシルは、サーバリックスのワクチン16型・18型に加え、尖圭コンジローマの原因となる6型・11型の感染を予防する4価ワクチンになっております。

こちらも公費助成で無料接種になっております。

詳細については、各保健センター・また当医院にお尋ね下さい

インフルエンザの予防接種

インフルエンザワクチン接種は、10月1日より開始します。

予約は不要ですが、院内掲示(院内報)・受付等で随時お伝えしていきますので御留意下さい。

今年も早めの対策を行いましょう

予防接種に関するのお願い・・・

●接種時には母子手帳をご持参ください

●必ず保護者同伴が必要です

※父親・母親の代わりに親族の方が同伴の場合 保護者の“委任状”が必要となります。

接種時に医療機関に提出して下さい 必要な方は、受付までお尋ねください

H23年8月号 おしゃべり通信

骨を丈夫にするためには ~運動と栄養バランスの今~

子どもの骨折は、この10年間に約1.5倍増加しています。

その予防には小児期に骨密度を増す事が大切で、その中でも運動や栄養は欠かせないものですが、最近のダイエットブームにより女児を中心に“やせ”が増加し、カルシウム摂取が不足しています。

お母さんのおなかにいた時の環境がその子が成長した時の骨密度にも関係しており、不足した身体での妊娠・出産は本人だけでなく赤ちゃんの骨の状態まで影響していきます。 カルシウムは60~70%が牛乳・乳製品からとられてきましたが、過去20年で ◎牛乳を飲む人は18%減少したのに対し      ◎清涼飲料水を飲む人は32%増加しています 学校給食では必ず牛乳が出ていますが、自動販売機やコンビニで気軽に好きな飲み物が買え、家の冷蔵庫にも清涼飲料水が入っている事が多くなり、牛乳を飲む機会が減っています。また、ビデオ・DVD・テレビゲーム・インターネットなどのメディアの普及により、昔行っていた友達同士での外遊びから室内遊びに変化した事で身体を動かす運動量も減少しています。 身体を動かす事は骨密度増加に良い効果があり、特に思春期早期(女児は小学校高学年・男児では小学校高学年~中学生)に確得されます ①小さい時期からの活動的な生活 ②いろんな運動で身体を動かす ③ジャンプなど骨に負荷が加わる運動も効果的 嫌いな運動を無理に行うのではなく遊びの中に好きな運動を取り入れ、継続的に家族で楽しく運動できる環境を用意し、その上でバランスの良い栄養を取る習慣を身につけていきましょう。 参考文献:チャイルドヘルス 文責:松山 弥生 《予防接種【日本脳炎】の制度改正について》  今回の改正により通常年齢の接種に加え、1期初回2回・追加1回が終了していない者に対して ◎平成7年6月1日~平成19年4月1日生まれで、1期・2期接種が終了していない者は20歳未満まで接種ができるようになりました ※13歳以上の方は、保健センターにて「予診票」を受け取ってください。 【母子手帳の確認もありますので忘れずに】 《子宮頸がんワクチンについて》  今回ワクチン不足において接種を見合わせておりました「子宮頸がんワクチン」が中学1年生~高校1年生(高校2年生)まで接種ができるようになっております。 予防接種の詳細については、玉名市ホームページ・広報・学校にての配布等で情報をご覧ください。また、ご案内方法が各市町村によって異なりますのでご不明な点がありましたら、お住まいの市町村にご確認ください。